中京大学 先端共同研究機構

Institute for Advanced Studies in Artificial Intelligence

「人の知をかたちに」人工知能研究の推進と普及

― 第3期(2024-2026年度) ―

共同研究プロジェクト

プロジェクト名
竹炭材料プロジェクト
研究員
野浪 亨
目加田 慶人
特任研究員
河村 典久
寺岡 啓
長谷川 純一
 人工知能高等研究所「竹炭材料プロジェクト(旧竹炭プロジェクト)」は2013年度に発足し、今までに、セシウム、ストロンチウム、ヨウ素などの金属イオンの吸着能と竹炭や籾殻炭の構造との関係を検討しています。竹炭等の生物由来炭素化合物は、植物の自己最適モデリングの結果得られた精妙な組織構造を有しておりわれわれはその構造を利用することができます。
 竹炭が金属イオンを吸着するのは主に、細孔への物理吸着、酸性官能基への化学吸着、竹炭が含有する金属イオンとのイオン交換等によります。今までの研究で金属イオンの種類によっては炭の表面に残存する酸性官能基への化学吸着の役割が大きいことが分かっています。
 本プロジェクトでは、複雑で高度な自己組織化構造を有する生物由来炭素化合物を安心・安全な生活の確保に役立てるとともに、新しい人工知能材料の設計のための知見にしたいと考えています。
プロジェクト名
エラーリカバリロボティクスプロジェクト
研究員
秋月 秀一
橋本 学
特任研究員
 ロボットアームによる物体の操作技術は、製造、物流、サービス、ホームユースなど、多くの分野に活躍の場を広げつつあります。
 ロボットは事前に与えられた動きを忠実に実行することができますが、操作される物体の動きは完全には制御することはできません。期待通りにタスクを完了できない場合があります。例えば、移載タスク中に、把持した物体を予期せず落下させてしまうかもしれません。
 本研究では、このような実行中のタスクのエラーを検知し、自律して復帰する機能を有するロボットシステムの研究開発に挑戦します。具体的には、基本的な移載タスクを例として、把持物体の落下に気づくエラー検知、落下物体を効率よく探索する視点移動計画の最適化等について研究します。
 本プロジェクトにより、自らの行動を省みながら動作することのできるロボットが実現し、さまざまな場面での省人化が促進されることを期待します。
プロジェクト名
ヒューマン・ロボティクス共進化に関する研究
研究員
橋本 学
秋月 秀一
特任研究員
 人間とロボットが共生する社会の到来を見据え、知能ロボットに関するさまざまな研究をおこなっています。文字で書かれたレシピを読み取ってお茶をいれてくれるロボット、人間のように道具を使いこなすロボット、人間の作業をお手本にして自らの動きを作り出すロボットなど、知的でフレンドリーな次世代ロボットを開発しています。国家プロジェクトへの参画や、企業との共同研究も活発であり、常に実用性を重視しています。
プロジェクト名
心電時系列異常検知プロジェクト
研究員
藤田 実沙
石原 彰人
特任研究員
 心臓の電気的な活動を記録した心電図は、病気の発見や予防、治療などに活用されています。スマートウォッチ等のウェアラブル端末で手軽に計測可能という心電図のメリットを最大限に生かすためには、医師や看護師の補助なしでその異常を検知する技術が重要です。しかし、心電図には個人差が大きいため、ビッグデータに基づいた異常検知技術を用いると誤検出が多くなってしまう患者がいるという課題があります。
 本研究では、高速に学習可能なリザバーコンピューティングを用いて、短時間で個人化可能な心電図異常検知技術の開発を目指します。具体的には、患者ごとに正常な心電図を学習し、予測誤差に基づいて正常・異常を判定します。学習には正常データのみを使用するため、学習データの収集も短時間で行うことができます。
プロジェクト名
ディジタルヒューマニティーズプロジェクト(DHP)
研究員
山田 雅之
目加田 慶人
特任研究員
寺沢 憲吾
長谷川 純一
 行政機関などが保管する戦前期の公文書は古い字体を用いた手書き文書であり、解読が容易ではありません。歴史史料でもある近代公文書を広く利用可能とするために、本プロジェクトでは、本学社会科学研究所および公立はこだて未来大学と共同で、近代公文書自動解読システムの開発を進めています。
 近代公文書としては唯一体系的に残されている台湾総督府文書を題材に、近代公文書に現れる手書き文字の収集や、高水準の手書き文書認識技術の開発を行っています。
プロジェクト名
メディア工学技術の社会応用
研究員
中 貴俊
山田 雅之
宮崎 慎也
兼松 篤子
特任研究員
遠藤 守
福安 真奈
 我々の研究グループでは、ICTを活用したメディア工学技術の社会応用を目的とした研究を進めています。
 モノづくりの初等教育用の教材コンテンツの設計開発では、対象を小学校の中・高学年程度の児童とし、電気・電子回路の基本的な知識を身につけながら、様々な機能やデザイン性をもつモノづくりの流れと魅力を知ることを目的としています。
プロジェクト名
瞬間周波数領域でのスタイル転移・編集方法の開発
研究員
董 然
中 貴俊
特任研究員
 本プロジェクトでは、高コストのモーションキャプチャ技術に代わる新しい解析手法として、非線形信号の分解に優れる経験的モード分解を用いた研究を行います。この手法により、既存のモーションデータから複雑なスタイル特徴を抽出し、周波数領域での編集を可能にします。本手法を利用することで、アニメーターはモーションキャプチャを用いずにモーションスタイルの自動転移や新たなスタイルの作成が行えるようになります。本研究はメディアデザイン分野におけるAI活用の推進に貢献し、クリエイティブな可能性を広げることを目指します。
プロジェクト名
運動観察法とAI技術を用いた運動動作の評価・フィードバックシステムの開発
研究員
國土 将平
佐野 孝
特任研究員

個人研究プロジェクト

プロジェクト名
研究員
特任研究員
生物模倣製造プロセスの開発
野浪 亨
山本 翔
AIロボット・知的センシング研究
橋本 学
網膜視覚情報処理機能の解明に関する研究
石原 彰人
beyond-KIZKI 機構の万能外観検査機の研究
青木 公也
輿水 大和
表面粗さ用フィルタの応用研究
青木 公也
沼田 宗敏
輿水 大和
近藤 雄基
吉田 一朗
画像処理・AI技術応用による外観検査の自動化に関する研究
青木 公也
吉村 裕一郎
3次元画像処理による作業動作認識に関する研究
青木 公也
産業用ロボットのビジョン技術に関する研究
青木 公也
ファインセラミックスの材料画像解析に関する研究
青木 公也
物体の 6oF 姿勢推定
秋月 秀一
科学啓蒙活動実施による地域への科学技術の理解増進
磯 直行
ドップラーセンサを用いた呼吸・心拍測定法の研究開発
磯 直行
上林眞司
宇宙活動の持続可能性をひろげる宇宙機と電気推進放出プラズマとの干渉現象に関する研究
村中 崇信
知的情報処理に基づく高能率画像符号化方式の開発
青森 久
戸田 英治
網膜型情報処理による画像処理手法の開発
青森 久
OKQT理論による画像符号化と画像超階調化の研究
青森 久
輿水 大和
藤原 孝幸
カオスニューラルネットワークを用いた組合せ最適化問題の解法の解探索時系列の解析
藤田 実沙
全二重無線通信における空間ダイバーシティを用いた端末間干渉抑圧に関する研究
竹村 暢康
五輪史料プロジェクト
伊藤 秀昭
次世代半導体パッケージ技術の開発
伊藤 秀昭
山中 公博
ネットワーク環境における顔画像メディアの実装
鈴木 常彦
輿水 大和
大規模数値シミュレーションとHPCに関する研究
鈴木 常彦
山本 茂義
秦野 甯世
情報表現の理解・利用・生成の支援に関する認知科学的研究
土屋 孝文
編曲技法を利用した音楽電子透かし法に関する研究
村田 晴美
大規模数値計算による宇宙大規模構造の進化の研究
正木 彰伍
映像技術を用いたアメリカンフットボールのトレーニング手法の開発
瀧 剛志
井上 大海
持続可能な発展のためのICTを活用した異文化交流活動ラーニングサイクル
上芝 智裕
宮田 義郎
フセイン・ザナティ
オーセンティック環境でのものづくりの学びによる持続可能社会構築のための理論と実践
上芝 智裕
宮田 義郎
フセイン・ザナティ
メディアアート作品の記録と保存
上芝 智裕
コンピューテーショナルデザイン研究
上芝 智裕
地球内部における3次元変動データ可視化に関する研究
中 貴俊
光井 能麻
深層学習を用いた周波数空間のモーション認識・生成
董 然
人形浄瑠璃を用いたロボットインタラクションデザイン
董 然
ボンドグラフによる人体の動作に関する研究
種田 行男
鈴木 勝也
AIの利活用と知的財産権侵害
髙野 慧太

事業一覧

名古屋市科学館連携講座
 2013年9月、情報科学分野の教育・研究活動を連携して実施するため、人工知能高等研究所と名古屋市科学館は相互協力協定を結びました。この協定に基づき、2013年より小学生向けの連携講座が開かれています。
公開講座ソフトサイエンスシリーズ
 ソフトサイエンスシリーズは中京大学が展開する公開講座の一つで、人工知能高等研究所と名古屋市科学館が主催しています。1991年以降41回の開催を重ね、国内外の著名な研究者・アーティストが講演しています。
IASAI News
 研究成果や運営状況を公開するために、機関誌IASAI Newsを発行しています。